身体のこと

鍼(はり)はなぜ効果があるのか?〜魔法じゃないけど、不思議と効く!〜 鍼が効くメカニズムをまるごと解説!

こんにちは!鍼灸師のテラダです。

「鍼って本当に効くの?」
「なんであんな細い針を刺すだけで痛みが取れるの?」

こんな疑問を持ったこと、ありませんか?

鍼治療は、実際に受けてみると「おお、なんかスッキリ!」と効果を感じることが多いのですが、科学的な説明を求められると「えーと…ツボを刺激すると気が巡って…」みたいな話になりがちですよね。

そこで今回は、「鍼はなぜ効果があるのか?」を分かりやすく、かつ面白く解説していきます!

① 鍼を刺すと身体がビックリする!?

鍼を刺すと、体の中で何が起こるのか?

簡単にいうと、「あれ!?なんか異物がきたぞ!大変だ!」と身体が反応し、自己回復システムが働きます。

例えば、指を切ったとき、しばらくすると自然に傷がふさがっていきますよね? これが「自己治癒力」。鍼はこの力をグイッと引き出すスイッチのようなものなんです。

特に、鍼を刺した部分には血流が集まり、炎症を抑える物質や痛みを和らげるホルモンが分泌されます。だから、肩こりや腰痛がラクになるんですね。

まるで「身体の修理工場」をフル稼働させるようなイメージ!

② 「ツボ」って結局なんなの?

鍼灸といえば「ツボ」。

でも、「ツボって本当にあるの?」と思う人も多いはず。実は、現代科学でもツボの正体は完全には解明されていません。

ただ、ツボの多くは神経や血管が集まっている場所にあり、刺激すると痛みを和らげる作用があることが分かっています。

例えば、有名な「合谷(ごうこく)」というツボ。親指と人差し指の間にあるツボで、ここを押すと肩こりや頭痛が和らぐことがあります。

これは、「合谷」を刺激することで脳に「痛みを和らげろ!」という信号が送られるから。つまり、ツボとは「身体のスイッチ」のようなものなんです。

③ 鍼は「脳」にも効く!?

実は、鍼の効果は身体だけではなく「脳」にも及びます。

鍼を刺すと、脳内で「β-エンドルフィン」という物質が増えることが分かっています。これは「天然の痛み止め」とも呼ばれ、モルヒネの数倍の鎮痛作用があると言われています。

つまり、鍼を刺すことで「脳内麻薬」が分泌され、自然とリラックスできるのです。

さらに、ストレスホルモンである「コルチゾール」の分泌が減ることも確認されています。だから、鍼を受けた後に「なんかスッキリした〜」と感じるんですね。

④ 鍼の効果は「気のせい」じゃない!

「鍼はプラシーボ効果(思い込み)じゃないの?」と言われることもあります。

確かに、「鍼を受けると治る気がする!」という心理的な効果もゼロではありません。でも、近年の研究では、鍼を刺した部分で血流が増えたり、神経の活動が変化することが確認されています。

また、動物実験でも鍼の効果が証明されています。例えば、ウサギやネズミに鍼をすると、鎮痛作用や血流改善の効果が現れるんです。彼らは「鍼を信じている」わけではないので、これはもう「気のせい」では説明できませんよね!

⑤ どんな症状に効果があるの?

鍼の適応範囲は意外と広いです。

肩こり・腰痛 → 血流を改善し、筋肉をほぐす
頭痛・眼精疲労
→ 自律神経を整え、脳の血流を良くする
冷え・むくみ → 体の巡りを良くする
ストレス・不眠 → リラックス効果で眠りの質を向上
生理痛・PMS → ホルモンバランスを調整
などなど、「ちょっと不調だけど、病院に行くほどじゃない…」という症状にもピッタリ!

⑥ 鍼って痛いの?

鍼治療を受けたことがない人は、「え、痛そう…」と思うかもしれませんね。

でも、実際に刺さる鍼は髪の毛ほどの細さ。注射針の1/5くらいの太さしかありません。だから、刺された瞬間は「チクッ」どころか、「え? もう刺さってるの?」という感じのことも多いです。

また、「ズーン」と響くような感覚があることもありますが、これは「鍼が効いてる証拠!」と思ってください。逆に、この感覚がないと「あれ?ちゃんと刺さってる?」と不安になる人もいるくらいです。

⑦ まとめ:鍼は「身体のスイッチ」を押す魔法

鍼の効果をざっくりまとめると、

自己治癒力を高める
✅ ツボを刺激して脳や神経に働きかける
✅ 血流を改善し、痛みや不調を和らげる
✅ リラックス効果でストレスを軽減する

まるで「身体のスイッチ」を押すような感覚ですね。

「なんとなく調子が悪いな〜」というときは、ぜひ一度、鍼を試してみてください! もしかしたら、「え、こんなに変わるの!?」と驚くかもしれませんよ。

それでは、また次回!