今日は、患者さんからよく聞かれる質問にズバッと答えたいと思います。
「先生、鍼とかマッサージって毎日受けてもいいんですか?」
ああ、いい質問ですね。そして答えは——
「場合による!!!」
……すみません、出だしから全力で逃げました。でも実際のところ、それが本音なんです。
じゃあどんな“場合”ならOKで、どんな“場合”はNGなのか。今日はそのあたりを深掘りしていきましょう。
1. 「毎日でも受けたい!」その気持ち、わかります。
まず最初に言わせてください。
鍼灸やマッサージを受けたあと、「ああ…天国……」と全身がとろけそうになるあの感じ。
人によっては「脳みそがバターになったようだ」と表現する方もいます(実話です)。
あの快感を一度味わってしまったら、そりゃあ毎日でも通いたくなりますよね。
特に、
・肩こりがひどすぎて洗濯物を干すのに命がけ
・腰が痛くて靴下履くのに10分かかる
・ストレスで顔面が常に能面
みたいな方は、むしろ「毎日来たい!てか、住みたい!」なんて言い出しかねません。
でも、ちょっと待ってください。
「連日通う=回復が早い」とは限らないのが、この業界の面白くも難しいところなのです。
2. 鍼灸やマッサージは“回復の手伝い”
鍼灸やマッサージの役割って、実は「魔法」じゃありません。
肩こりにビームを当てたら一発で治る!…そんな都合のいい話があれば、私たち全員、杖を持って魔法省に就職してます。
実際には、
「あなたの体が本来持っている自然治癒力を、ちょっと後押しする」
これが私たちの仕事です。
つまり、施術を受けたあとの“回復する時間”こそが大事。
イメージでいうと、
・鍼やお灸=「回復ボタンを押す」
・マッサージ=「回復の流れを整える」
・施術後の時間=「実際に体が修復してる時間」
この“回復時間”がないまま連日刺激を与えると…?
そう、逆に疲れます。
3. 連日受けるのが効果的なケースもある!
「じゃあ毎日はダメなんだ…」と落ち込むのはまだ早い!
実は、連日受けるのが効果的なケースもあります。
◎こんな時は連日でもOK
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急性の症状(ぎっくり腰・寝違え・ぎっくり首) →最初の数日は集中的に施術した方が回復が早いことも。
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大会前のスポーツケア →筋肉の状態を整える目的なら、毎日軽めの調整は効果的。
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自律神経系のトラブル(不眠、ストレス過多など) →最初は体が反応しづらいので、連日でスイッチを入れる作戦もアリ。
もちろん、内容は軽めに調整するのがポイントです。
「昨日も来たから今日もガッツリお願いします!」みたいなのは、胃もたれならぬ“施術もたれ”になるのでご注意を。
4. 連日はNGなケースもある!
はい、ここ大事。
なんでもかんでも連日やればいいってもんじゃありません。
◎こんな時は間隔をあけましょう
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施術後にグッタリした(好転反応が強め) →体が一生懸命リセット作業してる最中。ちょっと休ませて!
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マッサージで揉み返しが出た →筋肉がダメージを受けてます。火に油を注いじゃダメ。
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鍼で倦怠感や眠気が強く出た →効果が出てる証拠でもあるけど、回復の時間が必要です。
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慢性症状だけど長年放置してたタイプ →古いコリは頑固者。じっくり根気よくいきましょう。
このあたり、プロが見れば「今日は攻め時か、お休み時か」はすぐ判断できます。
だからこそ、継続して通ってくれている方には、ベストなペースをご提案できるんですよね。
5. 結論:あなたの体と相談しよう!
ということで、ズバリ結論。
鍼灸マッサージは、連日でもOKな時と、控えるべき時がある。
そしてそれは、あなたの体の声を聞いて決めるのが一番!
施術を受けてみて、
「体が軽くなった」
「よく眠れた」
「気分がスッキリした」
なら、次回はちょっと早めでもOKかもしれません。
逆に、
「だるさが抜けない」
「眠気が続く」
「妙に筋肉痛っぽい」
なら、ちょっと間をあけてリセットしてからのほうが効果的です。
おまけ:毎日来たくなったらどうする?
「それでも毎日来たい!癒されたい!推し(=先生)に会いたい!」というアナタ。
来てください。
……ただし、施術内容は軽めのメンテナンスにしましょう。
マッサージを10分だけにしたり、鍼も本数少なめにしたり。
場合によっては「今日は会話だけにしときましょうか?」なんて提案も(笑)
体が資本。無理は禁物です。
最後に
“連日受ける”って、ちょっと贅沢で幸せな響きがありますよね。
でも、鍼灸マッサージの本質は「その人の自然な回復力を引き出すこと」。
体の声としっかり向き合いながら、
私たちプロと一緒に、あなたに合ったベストなペースを見つけていきましょう。
「先生、また明日来ていい?」
そんな相談、いつでもウェルカムですよ!

