こんにちは、皆さん。
鍼灸師として日々たくさんの方と向き合っていると、「それ、実はちょっと違うんです!」という場面によく出くわします。
身体の不思議は、まるで都市伝説のように広まりがち。
今回は、そんな「身体の間違った認識あるある5選」をご紹介します。
1. 肩こりは肩を揉めば治る⁉
「肩が凝ったから、とりあえず肩をゴリゴリ揉んでもらおう!」
これ、誰しも一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
もちろん、気持ちいいですし、リラックス効果はあります。でも、それだけじゃ根本解決にはならないんです。
肩こりの本当の原因は、姿勢の悪さや血行不良。
特に現代人は、スマホやPCの見過ぎで「スマホ首」になっている方が続出中。
首が前に出て、肩が引っ張られることでガチガチになるわけです。
肩だけ揉んでも、猫背のままではエンドレス肩こりループに突入!
正しい対策は、
- ストレッチや軽い運動で血流を促す
- 姿勢を意識する
- 肩甲骨周りの筋肉をほぐす
肩を揉む前に、まずは自分の姿勢を見直してみてくださいね。
2. 「骨盤矯正すれば痩せる」は魔法の言葉⁉
「骨盤矯正を受ければ、簡単に痩せられるって聞きました!」
はい、確かに骨盤の歪みを整えることで、代謝が上がることはあります。
でも、骨盤矯正だけで体重がスルスル落ちる…なんてことは、残念ながらありません。
骨盤矯正は身体のバランスを整えるためのもの。
筋肉の使い方が改善されることで、姿勢が良くなり、結果として見た目がスッキリすることはあります。
でも、食べ過ぎてソファでゴロゴロしていたら…
骨盤がいくら整っても、お肉は「ここが落ち着く場所」と言わんばかりに居座ります。
正しい対策は、
- 骨盤矯正+適度な運動
- 栄養バランスの良い食事
- 継続的なケア
魔法のような効果を期待せず、地道にコツコツ整えていきましょう!
3. 痛いストレッチこそ効果的⁉
「痛いのは効いてる証拠!ガマンガマン…」
…って、ちょっと待ってください!
ストレッチ中に痛みを感じるのは、筋肉や靭帯を無理に引っ張っているサイン。
無理にやりすぎると、逆に筋肉を傷めたり、関節を痛めたりする原因になります。
ストレッチの目的は筋肉をゆっくり伸ばして柔軟性を高めること。
心地よい伸びを感じる程度がベストです。
痛みに耐えて顔を歪めながら「これが美のため…!」なんて思っている方は、
美よりも先に整骨院に行く羽目になりかねません。
正しい対策は、
- 深呼吸しながらゆっくり伸ばす
- 痛みが出たら無理せずストップ
- 日常的にコツコツ続ける
「痛気持ちいい」を目指して、ほどよく伸ばしていきましょう!
4. 骨がポキポキ鳴るとズレが治る⁉
「整体でポキッと鳴らしてもらうとスッキリする!」
確かに、あの「ポキッ」という音は気持ちいいですよね。
でも、あの音=ズレが治っているわけではありません。
実は、あの音は関節の中の気泡が弾ける音。
炭酸飲料の泡が弾けるようなものなので、鳴ったからといってズレが治ったわけではないんです。
さらに、必要以上にポキポキ鳴らしてしまうと関節が緩くなって不安定になることも…。
正しい対策は、
- 専門家のもとで適切な施術を受ける
- 骨格を支える筋肉を鍛える
- 日常生活の姿勢を見直す
「ポキッ」を求めるよりも、根本的な身体のバランス改善を目指しましょう!
5. 筋肉痛は乳酸のせい⁉
「筋肉痛=乳酸が溜まってる証拠」
これ、昔からよく言われてますが、実は間違いなんです。
乳酸は運動中に一時的に発生しますが、体内でエネルギーに再利用されたり、肝臓で処理されたりします。
つまり、乳酸は筋肉痛の直接的な原因ではないのです。
筋肉痛の正体は、筋繊維が微細に損傷したことによる炎症反応。
これを修復する過程で、筋肉はより強くなっていきます。
つまり、筋肉痛は「強くなるためのサイン」でもあるんですね。
正しい対策は、
- 軽めのストレッチやウォーキングで血流を促進
- お風呂に浸かって筋肉を温める
- 良質なタンパク質を摂取して筋肉修復をサポート
無理に休まず、適度に身体を動かす方が回復が早まりますよ!
まとめ
身体の間違った認識あるある、いくつ当てはまりましたか?
- 肩こりは肩だけ揉んでも解決しない
- 骨盤矯正だけで痩せることはない
- 痛いストレッチは逆効果
- 骨ポキ音はズレが治った証拠ではない
- 筋肉痛の原因は乳酸ではない
正しい知識を持って、自分の身体ともっと仲良くなりましょう。
身体は本当に正直で、手をかけた分だけ応えてくれます。
無理せず、楽しみながら健康を目指していきましょう!

